こんにちは、ロバート・カワサキです。
楽天証券で全銘柄ランキング3位※の
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)。
既に保有している個人投資家も多いのではないでしょうか。
似たような商品で、eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
があるのをご存じでしょうか?
(ちなみに、楽天証券で全銘柄ランキングでは12位※
となっています)
これからeMAXIS Slim全世界株式の購入を検討している人にとって、
「オールカントリー」がいいのか、「除く日本」どちらがいいのでしょうか?
今回は、この両者について比較・解説していきます。
※2021年12月現在の買い付けランキング
本記事ではアフィリエイト広告を利用しています。
この記事を読んでもらいたい人
この記事は、こんな方に読んでもらえると役に立ちます。
- eMAXIS Slim全世界株式の購入を検討している人
- eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)と(除く日本)の違いを知りたい人
- eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)と(除く日本)どちらが合っているか知りたい人
結論
eMAXIS Slim全世界株式「オールカントリー」と「除く日本」どちらがいいのか?
結論から言うと、どちらも大差はありません。
どちらを選ぶかは、好みの問題です。
ただし、細かい部分では評価が分かれます。
- 直近のトータルリターンを意識するなら、「除く日本」
- 人気度・資金流入状況を気にするなら「オールカントリー」
- 日経平均インデックスファンドやTOPIXインデックスファンドをすでに保有しているなら、「除く日本」
そもそも eMAXIS Slimシリーズって?
eMAXIS Slimシリーズ っていろんな商品があるのをご存じでしょうか。
今回は、eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)と(除く日本)の2商品に絞って
記事を書いていますが、実は eMAXIS Slimシリーズ って結構商品が多いんです。
なんと、全部で13商品!
対象地域は、国内・先進国・新興国。
投資対象資産は、株式・債券・リート・バランス。
ほぼ、全方向を対象とした戦略的な商品ラインナップですね。
ただ、商品が多いだけに選ぶときはしっかり比較・検討することがポイントとなります。
eMAXIS Slim全世界株式とは
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)と(除く日本)を比較する前に、
eMAXIS Slim全世界株式の概要を見てみましょう。
eMAXIS Slim全世界株式という投資信託は、
「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」という
株価指数に連動している投資信託です。
有名な株価指数だと、S&P500や日経平均株価などがあります。
これらの株価指数に連動するのがインデックス型投資信託になります。
なので、eMAXIS Slim全世界株式はインデックス型投資信託になります。
インデックス型投資信託は、手数料も安く長期投資向きなので、
投資初心者と相性が良いと言われています。
次に投資対象先ですが、「全世界」という名前の通り、
世界各国が投資対象です。
大きく「先進国」と「新興国」の2つに分けられます。
先進国の代表は、アメリカ、イギリス、フランス、カナダなどの22カ国。
新興国の代表は、中国、台湾、韓国、インド、ブラジルなどの27国。
ここで「オールカントリー」と「除く日本」の違いが出てきます。
先進国に日本を含んでいるのが、「オールカントリー」。
日本を含んでいないのが、「除く日本」です。
ではこれから、「オールカントリー」と「除く日本」の各項目について比較してみましょう。
投資先国比較
「オールカントリー」投資先国
「オールカントリー」の投資先国は下記の通りです。
オールカントリーといっても、アメリカが57.8%で投資先国1位となっています。
そして、日本が大きく割合を減らして6.5%で2位に入っています。
次いで、イギリス3.8%・フランス2.9%・カナダ2.9と続きます。
こう見ると、オールカントリーといいつつ、ほぼ先進国株式ですね。
とはいえ、投資先を適切な比率で分散させるという意味では優れています。
「除く日本」投資先国
「除く日本」の投資先国は、下記の通りです。
大きく内訳は変わっていませんが、日本が抜けた分、アメリカの比率が
57.8%から61.8%に増加しています。
新興国では、中国が4.9%から5.3%と微増していますね。
資産内訳比較
「オールカントリー」資産内訳
「オールカントリー」の資産内訳は下記の通りです。
88%が国際株式となっています。
日本の国内株式はわずか6%となっております。
債券は含まれておらず。わずかに国際REITが2%です。
ほぼ株式投資といってもいいですね。
「除く日本」資産内訳
「除く日本」の資産内訳は下記の通りです。
単純に日本の国内株式を、国際株式に組み替えただけですね。
実にシンプルです。
「オールカントリー」VS「除く日本」主要項目比較
次に各主要項目の比較をしてみましょう。
純資産総額
純資産総額については、30億円以上であればまずはクリアでしょう。
「オールカントリー」の純資産総額は約3,777億円。
「除く日本」の純資産総額は、約1,079億円。
両社とも30億円を余裕で越えているのでクリアですが、
「オールカントリー」の方が人気が高いためか、3倍上の開きがありますね。
信託報酬等
これは、両者とも同じ0.11%。
かなり安いので、長期積み立てでも問題無いでしょう。
トータルリターン(3年)
トータルリターン(3年)に関しては、2021年11月30日現在のデータでは、
「除く日本」が17.40%
「オールカントリー」が16.80%
わずか0.6%ですが、「除く日本」の方に軍配が上がります。
チャートでも見てみましょう。
ちょっと分かりづらいですが、赤い折れ線グラフが、「除く日本」。
オレンジの折れ線グラフが「オールカントリー」です。
2020年までは、ほぼ同じ推移ですが、2021年中旬頃からは、
「除く日本」のほうが、「オールカントリー」をわずかに上回りはじめています。
将来はどうなるか分かりませんが、直近のリターンを重視するなら、
「除く日本」を選んだ方が良さそうです。
シャープレシオ(3年)
シャープレシオとは、投資のリターンをリスクで割った数値です。
高ければ、高いほど取っているリスクに対して効果的に稼げていることになります。
判断基準は、1を超えているかになります。
1を超えていれば優秀な投資信託と言えます。
シャープレシオ3年で比較すると、
「除く日本」が0.93%、「オールカントリー」が0.92%です。
わずかに「除く日本」の方が優秀ですが、ほぼ互角でしょう。
標準偏差(3年)
「標準偏差」は投資信託では、値動きのブレの幅です。
簡単に言えば、どれだけの値動きに耐えられるか。
という投資家のリスク許容度を判断する際に必要な指標です。
標準偏差が大きいほど値動きのブレ大きいので、特に下振れした場合に
投資家がどれだけ耐えられるかがポイントとなります。
標準偏差3年で比較してみると、
「除く日本」が18.77、「オールカントリー」が18.37です。
「除く日本」の方がわずかに値動きが大きいですが、
ほぼ同じと考えて問題ないでしょう。
資金流入額・トラッキングエラーの比較
資金流入額とトラッキングエラーも比較してみましょう。
資金流入額
「資金の流入状況」からは、投資信託の購入状況と解約状況が分かります。
資金の流入よりも、解約による資金の流出が多くないかチェックする必要があります。
まずは、「オールカントリー」の月次資金流出入額を見てみましょう。
多少の凸凹はありますが、流入が右肩上がりで順調に推移しています。
目立った流出もありません。
次に「除く日本」の 月次資金流出入額を見てみましょう。
「除く日本」も多少の凸凹はありますが、流入が右肩上がりに推移しています。
目立った流出もありません。
1点注目すべき点は、金額です。
「オールカントリー」のグラフの上限数値が300億円に対し、「除く日本」の上限数値が60億円です。
単純に流入金額だけで考えると、「オールカントリー」の方が多くなっています。
これは、「純資産」も3倍程度の差があったので当然といえば当然です。
人気でいえば、「オールカントリー」>「除く日本」の図式となっています。
トラッキングエラー
最後にトラッキングエラーです。
トラッキングエラーは、インデックス型投資信託の場合に、確認する項目です。
β値と呼ばれるものが1に近いほど、設定している指標に連動していると言えます。
まずは「オールカントリー」のβ値を見てみましょう。
β値(3年)で見ると1.02なので、かなり指標に連動しています。
次に「除く日本」のβ値を見てみましょう。
β値(3年)で見ると1.03なので、こちらもかなり指標に連動しています。
「オールカントリー」と「除く日本」両社ともほぼ互角です。
まとめ
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
最後にまとめです。
- eMAXIS Slimシリーズは種類が多いので、間違いえないようにしましょう。
- eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)と(除く日本)どちらを選ぶかは、好みの問題。
- eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)といっても、ほぼ先進国株式で約6割は米国株式。
- 投資先をより分散したいなら、オールカントリー。
- 投資先から日本を外したいなら、除く日本。
- すでに日経インデックスファンドやTOPIXインデックスファンドを保有しているなら、除く日本。
コメント